アトピーは偏食で起こる

この記事は、アトピー体質の人が起こしやすい間違った食事法の改善必要な栄養素の摂り方について理解することができます。症状に応じた栄養素の取り方が理解できれば、サプリメントなども最小限の摂取ですみ、改善に多くの時間と費用をかけることなくよくできます

 

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偏食がアトピー体質を作る

 
「アトピーにはこれがよい」とさまざまな商品があります。しかし、その商品でアトピーを改善された事例はあっても、それが今の自分に必要なもとかどうかは別です。
 
この話はモノだけではなく、食事方法や生活習慣全般にも当てはまります。
 
偏った生活習慣の1つに、食事の傾向があります。いわゆる偏食です。好き嫌いの趣向で起こるものと、意図的に起こしているものとがあります。
 
アトピーでは、後者が多いです。良いと思い取り組んでいることが、返って体に負担を作ることも起こりうるのです。
 
 
 

アトピーで見られやすい偏食

 
  1. 誤った糖質制限
  2. 水分抜き
  3. 油を摂りすぎ
  4. 朝抜きデトックス

 

誤った糖質制限

砂糖がかゆみを引き起こすという言葉を耳にします。しかし、その理屈を尋ねると、的確に答えることができる人は少ないです。誤った糖質制限とは、いくつかあります。
 

砂糖など甘いものを制限

炭水化物を制限

 
そもそも、糖質制限自体を誤って解釈されている場合があります。糖質を甘いもののみと捉えてしまっているケースがあります。そのような方こそ、主食に多くの炭水化物を摂っている傾向にあります。
 
また、仮に炭水化物を制限することは知っていても、単純に炭水化物のみを減らすだけの生活をされる方がおられます。そのようなことをすると、低血糖になり、倒れてしまいます。体には、最低限必要なエネルギーの量があります。糖質を制限する場合は、タンパク質や脂質などで減らした分を補う必要があります。
 

水分抜き

 
「アトピーの原因は水毒
 
このような解釈をされて、極端に水分を制限される方がおられます。過度に水分制限をすると「脱水症状」が起こります。体の熱や栄養不足だけでなく、水分不足でも落屑が起こりやすくなります。寒気も起こり、脱水症状が強まってしまいます。そのような症状がおきてしまったら、病院へ即刻受診されてくださいませ。
 

油を摂りすぎ

 
油の摂取がいいと言われて、特定の油を摂取してしまいます。確かに、n-3系のリノレン酸などの油は、炎症を抑えるなどの有用な効果があります。しかし、油の摂取は、バランスが大切です。n-6系の油を過剰に摂りすぎるので、バランスよく摂るのが本来の油の摂取の仕方です。
 
また、油はただ摂ればいいというものではありません。胆汁という油の分解と吸収に必要な消化酵素がなければ、いくら摂っても流れてしまいます。この胆汁は、胃酸の分泌やLDLコレステロールが十分になければ、分泌されません。LDLコレステロールは、ホルモンバランスやタンパク質の摂取状況によっても影響を受けます。ですので、油を入れるだけでなく、その消化や吸収までも考慮して摂るべきものなのです。
 
 

朝抜きデトックス

 
朝の時間はデトックスなので、食事は抜くという方がおられます。確かに、そのような話もありますし、実践されている方もおられます。しかし、現在のご自身の状態において、その方法のメリットをうまく受けることができるかどうかを見極める必要があります。栄養状態が良く、内臓が十分に動けるのであれば、デトックスができます。しかし、弱ってしまった内臓は、なかなか動きにくい状態にあります。急なデトックスをするよりも、量を減らして頻度よく食事をするなどの方が、
 
内臓の目覚めには良いです。また、胃腸が弱って、夜遅くにご飯を摂る方が、朝に胃もたれして食べれないことが常習すると、このような朝抜きの生活を送りやすいです。
 

偏食とアレルギー

 
内臓が弱ることで、体の免疫機構は崩れてしまいます。その結果、アレルギー反応をおこしやすくなります。
 
また、慢性的な炎症を起こすことで体の構造がもろくなります。体を構成している栄養素の20%はタンパク質です。また、タンパク質という材料をうまく加工する道具がビタミンやミネラルという微量栄養素です。これらの不足は、代謝が活発なところほどその影響を受けます。例えば、粘膜や消化酵素です。口内炎や腸炎が起こりやすいのも、栄養不足が背景にあります。
 
胃腸の粘膜が弱り、消化酵素の不足によって消化不良を起こすと、腸粘膜が傷つきやすくなります。重金属やカンジダ菌など刺激にも弱くなり、粘膜に炎症が起こりやすくもなります。炎症が起きた粘膜では、吸収するときに、未消化なものまで入ってしまうので、アレルギー症状を起こしやすくなります。このような症状をリーキーガット症候群と言います。
 
アトピーの背後には、慢性的な症状が隠れていることもあります。そのような場合は、皮膚の炎症に対するケアに加えて、慢性的な炎症を解消することも必要になります。
 
 

アトピーは消耗性疾患

 
慢性的な炎症を起こすことで、エネルギーや栄養素を消耗します。
 
アトピーはアレルギー症状によって皮膚に炎症反応が起こる疾患です。ですので、炎症反応を起こすことで、多くの栄養素を消費している消耗性疾患とも捉えることができます。ですので、通常のタンパク摂取量よりも多くのタンパク質を取る必要があります。
 
慢性化している方は、タンパク質が不足するため、髪や爪がもろくなり、筋肉も瘦せおとろえやすくなります。
 
アトピー症状でも、予後を推測する際には、髪や爪のツヤを観察します。そうすることで、栄養状態を間接的に把握することができるからです。
 
 

アトピー体質を改善する栄養素

  1. 物質の運搬と体を作るタンパク質の摂取
  2. 栄養素を加工するビタミンとミネラルの摂取
 
 

物質の運搬と体を作るタンパク質の摂取

アトピー体質は、乾燥しやすい肌が代表的です。その肌は、タンパク質が主要な材料です。肌を作る材料がタンパク質で、その材料を加工する道具が、ミネラルやビタミンです。
 
まずは、必要なだけ、栄養素を摂取します。
しかし、食事だけでは十分な量を賄えな得ません。ですので、サプリメントなどの形をとることで効率よく吸収していきます。肌が丈夫になることで、必要量が減るので、食事だけでも維持することができるようになります。
 

こんな症状の場合はタンパク質をとりましょう

 
  • フケや落屑が出ている
  • 傷の治りが悪い
  • 体液が止まらない
  • ビタミンをとっているけど効果を実感できない
  • 爪や髪の艶がない
 
オススメの摂取方法
 
  • ボーンブロスで吸収しやすくする
  • サプリメントで食事の摂取量を補う
 
ボーンブロスはアミノ酸に分解された状態で摂取できます。さらにミネラルやコラーゲンも豊富なので、肌の栄養補給には最適です。肌のアミノ酸はグルタミン酸が多いです。その元となるグルタミンも含まれているので、肌質改善に役立ちます。
 
サプリメントでアミノ酸スコアを整える
アミノ酸は、摂取するときのアミノ酸のバランスで吸収率が変わります。アミノ酸スコアというものがあり、数値が一番低いものに、吸収の基準が合わせられます。ですので、食事もアミノ酸スコアが100になるようにバランスを整えます。食事だけでなかなか充足できない場合は、サプリメントなどを使い、バランスを作ります。
 
  1. 栄養素を加工するビタミンとミネラルの摂取

 

栄養素を加工するのは、ビタミンやミネラルです。これらは、単独でとってもうまく働かないことが多いです。ビタミンB群は群というくらいなので、それぞれが作用するときに影響しあいます。また、ミネラルは、1つを摂取しすぎることで、他のミネラルの摂取がうまくできなくなります。

 

ミネラルの摂取は、マルチに頻度よく撮ることが良いです。特に、マグネシウムや亜鉛など、不足しがちなものは、食事の際に、液状のサプリメントをふりかけて撮ることで無理なく補うことができます。

 

ビタミンも食材のみでは摂取に限界があります。ですので、症状が出ている場合には、症状が軽減するまで、数回に分けて摂取してみましょう。人によって必要な栄養素と必要な量が異なります。栄養素が不足して出現する症状の軽快を持って必要量を見極めましょう。変化してきたところから、減らしていくことで、トータルの期間を短く済ませることができます。

 

 

栄養素を加工するビタミンとミネラルの摂取

 

この記事のまとめ

 
さて、いかがでしたでしょうか?
 
炎症を抑えることは、栄養素の消耗を抑えることにつながります。それに加えて、体を修復するために、必要十分な栄養素を補給することも大切な要素です。
 
 
薬が効きにくい、傷の治りが悪いなどの場合には、食事内容を振り返ることからされて見てくださいませ。
 

参考文献

栄養素で人生は変わる 那須由紀子 著 
CC5942BE-7AEF-46E9-96A8-B24B779101B5
 

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