アトピーは亜鉛を摂るだけで良くなるのか?

この記事を読むことで、アトピー改善に必要な栄養素である亜鉛への理解と、摂取の仕方がわかるようになります。

 

このような症状はありませんか?

皮膚が乾燥する

怪我、傷の治りが遅い

抜け毛が気になる

味が薄く感じる

爪が変形したり、割れやすくなった亜鉛の役割

すぐにお腹がいっぱいになり少食気味

つい過食をしてしまう

 

もしかしたら、この症状は亜鉛不足によって起きているかもしれません。その理由は、亜鉛の役割を知ることで理解することができます。亜鉛不足はアトピー性皮膚炎で起こる乾燥などの原因の1つとも言われております。まずは、その亜鉛の役割を解説させていただきます。

 

亜鉛の役割とは

亜鉛は、ミネラルの1つです。ミネラルを日本語でいうと「鉱物」です。ミネラルの特徴は、バランスを保つことで働きやすく、難吸収性です。亜鉛は、体内に約2g含まれており、鉄の次に多いミネラルです。亜鉛は体の中で120種以上の酵素に含まれ、300以上の酵素の働きに必要なミネラルです。

 

亜鉛の関わる酵素

 

  • タンパク質の分解
  • 内部ペプチド結合の加水分解
  • 血液pH調整
  • アルコール代謝
  • 活性酸素の分解
  • コラーゲンの分解
  • ディペプチドをアミノ酸に分解
  • リン酸モノエステル加水分解
  • DNA合成
  • RNA合成

 

体内にはいった亜鉛は、ホルモンの活性化、糖の代謝、有害金属の排泄、DNAの合成、細胞活性化など重要な働きの手助けをします。中でm人体にある数千の抗そのうち約300種類以上の酵素は亜鉛がなくてな機能しません。酵素というのは、人間の体の中で、化学反応を促進させるタンパク質の一種で、これらの酵素が正常に働くことによって、新陳代謝が活性化されていきます。

 

亜鉛の分布

 

前立腺

骨髄

眼の脈絡膜

筋肉

皮膚

 

亜鉛の副作用

 

亜鉛についての発ガン性、変異原性、慢性毒性の報告はありません。亜鉛の毒性については、マウスを使った実験での報告があります。それによると、急性毒性が起こるのは、体重1kgに対して350mgを投与した時で、この量が50%のマウスの致死量とのことでした。この量を私たち人間に換算すると、60kgの人で、2万1000mg(21g)になります。この量はあまりにも多すぎるます。亜鉛は必須元素であり、1日の摂取量は最大200mgいないが薬理量となっています。

 

亜鉛の副作用が全くないかというと、そうではありません。人によりますが、空腹時に亜鉛を飲んだ時に胃部不快感を伴うことがあります。それは亜鉛が直接、胃の粘膜に付着して、刺激するからなのですが、何かを食べればあすぐに消えるそうです。

 

亜鉛の吸収率

 

亜鉛の吸収は、十二指腸、小腸で行われ、その吸収率は65〜30%と言われております。年齢と共にこの吸収率は低下します。吸収された亜鉛は、その多くがタンパク質と一緒に存在します。

 

亜鉛は、腸の状態が悪く吸収率が低い状態でも、多く投与すればそれだけで吸収率が上がります。その理由は、亜鉛には腸の内壁を正常化する作用があり、飲み続けるうちに腸壁が改善され吸収率が上がって行くという作用があるからです。

 

日本での亜鉛の接し量は15〜30mgとされています。しかし、これは健康な人が健康を維持するための目安です。病気や症状を持っている人は、80〜120mgという薬理量を摂取しないと、効果がないといわれています。

 

亜鉛の摂取を妨げるもの

 

  • フィチン酸
  • ポリリン酸ナトリウム
  • エチレンジアミン四酢酸
  • カルボキシメチルセルロース
  • 食物繊維

 

フィチン酸

無農薬無科学肥料で栽培された野菜

清涼飲料水、お酒、ワイン、ハム、ソーセージ、かまぼこ、さつま揚げ、はんぺん、豆腐など、こんにゃく、もやし、煮豆、佃煮、みそ、チーズなどの乳製品

 

 

ポリリン酸ナトリウム

食物添加物として、膨張剤、乳化剤、酸化防止剤、安定剤などに使用

ポテトチップスなどの揚げ菓子、パン類、たくあん、白菜、キュウリなどの漬物、佃煮、魚肉缶詰

 

食品添加物には、亜鉛と結びつき排泄してしまうものが含まれております。このようなものを日常の生活で除外するのは難しいです。では、どうすれば良いでしょうか?それは、排泄される以上に補給することです。そうすれば、プラスマイナスゼロとなり、亜鉛不足にはなりにくくなります。厳密に排除し続けると、このご時世では、いきづらくなります。そのいきづらさのストレスで、日常生活の幸せ感を損なうことを考えれば、今よりもマシな食生活を心がける方が良いのではないでしょうか。

 

亜鉛を阻害する薬剤

 

抗生物質、抗リウマチ剤、抗甲状腺剤、降圧剤、筋弛緩剤及び抗パーキンソン剤、血管拡張剤、鎮吐剤など

 

亜鉛を効率よく摂取する方法

亜鉛は必須ミネラルの1つです。ミネラルは鉱物ですので、胃酸などによってイオン化させないと、吸収されにくいです。日本人はもともと胃が弱く腸が長い特徴があります。ですので、そのような特性を踏まえて食事の組み合わせを変えることで吸収効率を上げることができます。

 

  • 酢の物と一緒に摂取する
  • 少量を頻度良く摂る
  • タンパク質の摂取を意識する

 

酢の物と一緒に摂取する

胃酸は酸の力によってタンパク質を分解したり、鉱物をイオン化します。この胃酸が少ないと、ミネラルの吸収率が低下します。その胃酸の分泌を促すのが酢の物です。黒酢やクエン酸などの酢の物を摂取することで、鉱物をイオン化しやすくなります。また、ビタミンCと一緒に摂取することでもイオン化を促すことができます。

 

少量を頻度良く摂る

 

ミネラルはタンパク質よ結合して吸収されます。ですので、結合するタンパク質に限りがある場合は、一回に多くの量を摂るよりも、複数種類を頻度良く摂取した方が効率が良いのです。ミネラル摂取の基準は、バランスよく摂ることです。

 

タンパク質の摂取を意識する

 

ミネラルはタンパク質と結合して吸収されます。ですので、日毎のタンパク質の摂取量が少ないと、ミネラルをサプリで摂っていてもなかなか効果を実感できません。その場合は、酢の物に加え、タンパク質を摂取しましょう。また、胃腸が弱い場合は、アミノ酸の形で摂取することで消化に負担をかけずに、吸収できます。

 

亜鉛不足の理由

 

  • 食品添加物の影響
  • 重金属の排泄に夜消耗

 

添加物によって亜鉛が排泄されていることが多いです。例えば燐酸塩。これは食品のプリプリした食感や鮮度の良い色合いを出すために持ちられています。しかし、胃酸によって一度分解したリンは、そのほかの微量ミネラルと結合しやすくなり、便とともに排泄されてしまいます。特に冷凍物や外食、お弁当などで食感を保つものには要注意です。ほかにも、水銀をはじめとする重金属のデトックスに亜鉛は消費されます。メタロチオネインという淡白には亜鉛が使われます。この淡白は、重金属と結合して排泄しますが、その重金属が多いと亜鉛を必要以上に消費してしまうのです。

 

アトピー肌と亜鉛不足

 

小児のアトピー

 

生まれた瞬間から肌が乾燥していることもあります。出生児の乾燥による乾燥肌ではない場合、妊娠時の亜鉛不足で乾燥することもあります。また、授乳期の母体における亜鉛不足が、乳幼児への栄養不足を引き起こすこともあります。亜鉛は細胞の分裂に必要な栄養素ですんで、発育には欠かせません。内臓をはじめとする消化器の発達が遅れることで、腸に負担や場合によっては炎症が起こり、食物アレルギーへのきっかけを起こすこともあります。

 

成長期のアトピー

 

成長期でも亜鉛の需要は高まります。亜鉛の需要は血液検査ではALPの数値で現れます。思春期などでは1000を超えるほどの需要があります。亜鉛不足になると消化酵素を作れないことで、消化不良を起こすこともあります。また、爪の形成に影響を与え、白い斑ができることも亜鉛不足の目安となります。

 

大人のアトピー

食生活の影響が多く出てきます。また、ストレスによる消費もあります。ここで、食べ物を避ける、ストレスを減らそうとすると、かえって負担になってしまいます。その場合は、少しでもよくする方に不足しがちなミネラルを補給する方向が良いです。例えば、ナッツを食べる。サプリで補うなどすることで、無理なく症状が出るのを予防することができます。

 

 

この記事のまとめ

 

さて、いかがでしたでしょうか?

亜鉛は体にとって必要なミネラルです。その役割は大きく、肌の乾燥などにも影響します。亜鉛が不足するのは、摂取不足だけでなく、排泄してしまう、消費してしまうことの方が多いです。対策としては、余分に意識して摂取することが取り入れやすいです。亜鉛が不足するとどのような症状が起こりやすいのかを理解していれば、必要なぶんだけ十分摂取できたかどうかを知ることができます。補給する際には、十分な量を摂取できた時点から調節していきます。効率のよう摂取方法は、タンパク質を摂り、胃酸を分泌させることも行うことで補うことができます。

 

是非とも、現在の食生活だけでなく、生活習慣全般を含めて見直してみましょう。ほんの少しのことでも体にとっては大きな影響になっていることがあります。もし、よくわからない場合には、LINEからも相談を受け付けておりますので、お気軽にご相談くださいませ。

 

参考文献

アトピーが消えた亜鉛で治った 著者 有沢祥子

 

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