保湿でアトピーの発症率が下がる?
肌が大人よりデリケートと言われる赤ちゃん。実は、赤ちゃんの皮膚は、大人の皮膚の半分の厚さなのです。
なので、外からの刺激を防ぐバリアの働きがある皮膚が半分なので、その効果も半分になってしまうのです。
やわらかく、さわり心地がよい赤ちゃんの肌はとてもデリケートで、実は乾燥もしやすい状態です。
実は、国立成育医療研究センターより「新生児期から(生後6ヶ月間)の保湿剤塗布によりアトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上低下する」と発表があったそうです。
肌の乾燥肌はバリア機能も低下させてしまいます。赤ちゃんのころに様々なものに振れて免疫を訓練します。よだれが多く出るのもその理由の1つです。しかし、体を覆う肌が乾燥していては免疫で抗体がつくられるまでに肌が荒れたりアレルギー反応を起こしてしまう危険があります。
そんな乾燥肌とバリア機能を保つ方法は、清潔な状態で保湿することがベストです。
今回は赤ちゃんのお肌の保湿対策を考えていきたいと思います。3つのケアをすることで日常かあ肌を清潔に保つことが出来ます。1つは入浴。2つ目は保湿。3つ目は部屋の加湿です。それぞれについてご説明していきます。
お風呂での保湿対策!
赤ちゃんは、身体機能がまだ未熟で皮脂があまり分泌されていません。そのため、肌が乾燥しやすくなっています。
なので一番のポイントは皮脂の落としすぎに注意すること。
赤ちゃん用の洗浄料などの界面活性剤が少ないやさしいもので、タオルなど使わず、しっかりと泡立てた泡を手でやさしく洗ってあげましょう。
身体だけでなく、顔も洗浄料を使って洗って大丈夫です。
できる限り香料や添加物の少ないものが安全です。肌のバリア機能と同じで体の中にも粘膜というバリアが存在しています。しかし、その粘膜も界面活性剤が加わることではがれてしまいます。特に鼻や口に洗剤が入らないように気を付けましょう。
体を洗う時に大切なことは洗浄料が身体や顔に残らないようにしっかりとすすいであげることです。石鹸も油です。肌に石鹸の数などが残っていると異物とみなしてかゆみを起こすことがありますので気を付けましょう。
そして、お風呂あがりはやわらかい感触のタオルで、全身を拭き取ります。その際に、ごしごし拭くのではなく、全身の水滴を押さえるようにやさしく水分を取っていきましょう。
保湿は早めに、5分以内が理想!
大人同様、入浴後10分を過ぎると、肌の水分量が急激に減少すると言われています。
そのため、肌がまだ潤っている5分以内に保湿を始めるのがベストです。
赤ちゃん用のクリームなどを、顔から身体にかけて塗っていきます。
顔は、ほっぺ、目の下、口のまわり、耳のつけ根、首まわりを、ていねいにたっぷり塗ります。
体は、胸・お腹、背中・お尻、両腕、両足と、わきの下や指の間も一本一本しっかりと塗りましょう。
その際に、シワの奥まで染み込むようにやさしく塗ってあげてください。
ポイントとしては、耳のつけ根は切れやすく、首回りはガザガザになりやすいところです。また、お腹や背中などの、広いところが乾燥しやすいです。
また、入浴後だけでなく、よだれや汗を拭いたあとも保湿してあげるとさらにいいでしょう。
赤ちゃんは自分の体をコントロールするのが苦手です。体の体温が高い分、多く汗もかきます。汗をかいて拭き取ってもすぐに皮脂を出せるわけではありません。入浴後以外にも普段の生活でよだれや汗を拭きとった後の肌の変化をよく観察してみましょう。
保湿だけでなく、部屋の加湿も重要!
赤ちゃんの肌にとって最適とされている湿度は50~60%です。
特に、風邪気味の場合は、湿度は60%に近い方が良いとされいます。
冬の時期、湿度が40%以下であれば、インフルエンザウイルスが活発になると考えられているので、赤ちゃんだけでなく大人にもリスクが高くなります。
温度計を部屋に置いておいて、赤ちゃんに最適な湿度を保てるよう加湿器があるといいでしょう。
特に生まれてから6か月間が重要になってきます。
夏はじめじめして暑いと感じるかもしれませんが、部屋の温度・湿度調整を心がけてあげましょう。
湿度が高いことで得られるメリットはもう1つあります。
それは汗をかきやすくなるということです。
汗は体温が上昇したときに発散させるためにかきます。その他にも肌の潤いを与えたり様々な機能を有しています。
湿度があるとその湿気が呼び水となって汗を掻きやすくなります。丁度、梅雨に時期に肌がしっとり潤うようなものと同じです。体温が高くないけどもしっかりと汗をかけるのです。
保湿剤のような体の外から足していくスキンケアよりも、自発的な発汗を促す環境づくりの方が体にとってはよいのです。
アトピー肌対策にも保湿が有効
赤ちゃんのアトピーは肌のバリア機能の低下によって、異物に過剰に反応して起こることもあります。また、保湿のしすぎでカビなどに反応することもあります。
このような肌のトラブルが起きた時に、2つのことを見ていきます。1つがどんな時にかゆみを訴えるのか状況を把握する。2つ目にかゆみ以外の赤ちゃんの体の状態を観察することです。
この2つが整理できることでかゆみを訴える時の傾向がつかめます。そして何が赤ちゃんに影響していたのかを理解できます。原因がわかれば適切な対処ができます。
このようにしてアトピー性皮膚炎であっても病気ではなく、目の前で苦しんでいる赤ちゃんに寄り添ってあげることで、その悩みは解決できます。
まとめ
いかがでしょうか?
赤ちゃんは保湿を心がけることで、アトピーや乾燥などの肌トラブルから守ってあげることができます。
肌が大人より弱い赤ちゃん、自分ではなにもできない分、大人がしっかり管理してあげましょう。
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