こんにちは
英気治療院の阿部です
肌の悩みで多いのは毛穴にまつわるトラブルです。毛穴の開き、角栓形成、黒ずみ、皮脂過多など多くのトラブルが起こります。そのうちのニキビについては、症状が起きた時の年代によって、原因も異なってきます。
本日は、そんなアトピーでも起こりやすい「ニキビ」について解説させていただきます。
目次
ニキビとは?
ニキビができるメカニズム
ニキビのことは、医学用語で痤瘡(ざそう)と言います。痤瘡で最初に出てくる皮疹を面ぽうと言います。
面ぽうは、毛穴が角質で詰まった状態です。毛穴が詰まることで、皮脂の分泌ができず、アクネ菌が増殖して炎症を起こします。
免疫細胞が活動してアクネ菌へ反応することで、膿ができます。初めは、角質が詰まルコとで、白く見え、白ニキビとも言われます。次に角質が酸化して黒くなるので、黒ニキビ。炎症が起こることで赤くなり、赤ニキビと色が変わります。膿が出た時には、隆起して、炎症が著しくなり、壊死すると紫色になります。このようなメカニズムでニキビの症状が進んでいきます。
ニキビができやすい部位
痤瘡は、思春期の男女に起こりやすいです。好発部位は、顔面、前胸部、上背部に生じやすいです。この部位に起こりやすいのは、皮脂性毛包という、皮脂の分泌が盛んな組織があるからです。
ニキビの原因とは?
主な原因は4つあります。
- 皮脂の分泌更新
- 内分泌因子
- 毛包漏斗部の各会場
- アクネ菌の増殖と炎症
皮脂の分泌更新
皮脂の分泌亢進が痤瘡の方に多い傾向にある。しかし、全ての罹患している方が、皮脂が多いわけではありません。
内分泌因子
痤瘡の発症年齢が、思春期(男:13〜14歳、女:12〜13歳)である。皮脂の分泌は、男性ホルモンと大きく関連している。男性では、睾丸、女性では副腎、卵巣から生成される。
このホルモンは、ストレスが加わった際に、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンが刺激を受けて、分泌が促されやすい。このような背景から、ストレスなどがニキビの発症・悪化に関与しているとも言われている。
毛包漏斗部の角化異常
毛孔部の出口は、漏斗のような形をしているので、毛包漏斗部と言われている。痤瘡は、最初に毛包漏斗部の角化が起こり、痤瘡の初発疹である面ぽうが形成される。毛包漏斗部では、角層細胞が剥がれにくい固着性の角化(貯留角化)が起こっている。 増殖と炎症 毛穴が角化で詰まることでアクネ菌が増殖します。この増殖しすぎたアクネ菌に対して、体が免疫反応を起こし炎症を引き起こしてしまうのです。
一般的なニキビケア
上記4つの原因(角化、細菌、皮脂、男性ホルモン)に対しての対処が一般的にされます。
- 毛孔を広げる
- 皮脂を外へだす
- 炎症を抑える
- 細菌の増殖を抑制
痤瘡には、ガイドラインが制定されており、ここ10年で目覚ましい発展を遂げてきました。症状におけりう薬メリット/デメリットのほか、使用方法などが記載されております。
また、最近では漢方による処方もあり、体の中からのケアも薬やスキンケアと並行して行われております。
しかし、上記の原因と対処法だけでは十分とはいうことができません。その理由は、生活習慣の悪化、食生活や栄養バランスの乱れ、間違ったスキンケアによる悪化なども影響しているからです。
ガイドラインを補足するニキビケア
- 栄養補給
- 血行解消
- スキンケア
栄養補給
角化異常は、皮膚の代謝が悪いことでも起こります。
例えば、栄養不足によるものがあります。例えば、ビタミンB群の不足です。ビタミンB群は、エネルギー代謝に関わる栄養素です。ミトコンドリアの働きを促し、たんぱく質などの生成にも関与します。また、ビタミンB群は油の代謝にも関与しています。
栄養素が不足する理由は、摂取不足以外にもあります。それは、消耗してしまう場合も考えます。
ストレスを受けることで、多くの栄養素を消費します。また、ビタミンB群は、糖質の過剰摂取でも消費されてしまいます。サプリメントで摂取しても、別のところで消費していては、肌に変化が出ません。
ストレスと緊張
ストレスを受けることで、ホルモン分泌されます。ホルモン分泌によって皮脂の分泌が促されます。
また、過度な緊張が続くことで、毛細血管が収縮してしまい、血行を制限したり、代謝をスムーズに行えなくなります。毛穴も閉じやすくなるので、ニキビが悪化しやすいです。
スキンケア
ニキビがあるからといって、肌をゴシゴシ洗うと、かえって炎症を助長させてしまいます。
また、ニキビや角栓を無理やり潰したり、根こそぎ取ることで、毛穴が広がって変形してしまいます。
このような荒っぽいケアをすると、ニキビ跡が残ります。角栓のケアは、クレンジングや泡を乗せて数分置くことで、徐々に酸化する皮脂を洗い落とすことができます。また、血行をよくすることで、代謝が促されて、外から傷つけることなく、綺麗に湿疹を処理することができます。
セルフケア(動画で解説)
この記事のまとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
ニキビ肌といっても、色の具合やその原因の違いによって、対処の仕方が変わってきます。また、皮膚の外側のケアだけでは十分ではありません。体の中からのケアをすることで、ニキビになりにくい肌にすることもできます。是非とも、日頃の生活習慣も含めて、肌のケアに取り組まれてみてくださいませ。
参考文献
bella pelle2018.February vol.3 No.1
尋常性痤瘡治療ガイドライン 2016